第十二回歌舞伎観劇について(2020年1月18日)
1月18日(土)第十一回新春歌舞伎観劇を15名のご参加を頂いて、歌舞伎座で観てきました。演目は3題。
1.義経腰越状「五斗三番叟」
出演者:白鴎、芝翫、猿之助
兄頼朝と関係が悪化する中、義経は遊興にうつつを抜かす日々。
その様子を案じた忠臣の五斗兵衛は逆臣が飲ませる酒で大酔して三番叟を踊ることから五斗三番叟と呼ばれる、歌舞伎の醍醐味溢れる演技に魅了された愉快な一幕。
2.「連獅子」
出演者:猿之助、團子、福之助
初春を寿ぐ「文殊菩薩の使いである霊獣獅子の親子の伝説の踊り」
初世市川猿翁の当たり芸をまとめた「澤瀉十種」の演出で、歌舞伎舞踏の代表作。猿之助と團子との親子獅子舞は圧巻でした。
3.「鰯売戀曳網」
鰯売りの猿源氏は、大名のみを相手にする蛍火という高い位の遊女に一目ぼれ。父親が様子を見かねて大名に仕立てて廓に送り出します。
大名と偽り、やっとの思いで蛍火に出会えましたが、酔いつぶれてからの寝言が、蛍日がかって恋した鰯売りの猿源氏と分かり、思いがけない展開となる珠玉の三島由紀夫歌舞伎でした。
勘九郎の演技が軽妙で、圧巻の演技でした。
ご参加の皆様方は、7組のご夫妻でご一緒にご覧になられ、席も良い席に恵まれ、大変堪能された、新春に相応しい歌舞伎でした。
(文責 花沢)
第十一回 歌舞伎同好会(2019年1月19日)
1月19日(土)第11回新春歌舞伎観劇を20名のご参加を頂いて、歌舞伎座で観てきました。演目は4題。
1.「舌出三番叟」
出演者:芝翫、魁春
能の翁をもとにした三番叟物。
天下泰平、五穀豊穣をねがう祝祭的な踊りで新春幕開きに相応しい舞踊でした。
2.「吉例寿曽我」
出演者:福助、七之助、芝翫
初春を寿ぐ「曽我狂言」を上演する江戸歌舞伎の吉例を倣ったもの。
七之助の演技が見事で、成長著しいなと感じました。
3.「廓文章」
出演者:幸四郎、七之助、
廓の情緒溢れる上方和事の代表作で、幸四郎、七之助の共演が見事でした。
4.「一条大蔵譚」
平家全盛時代、源氏再興を密かに狙っている、一条大蔵卿とその妻となった常盤午前、故義朝の忠臣吉岡鬼次郎と妻のお京との源氏再興の探り合いが、白鴎、魁春、梅玉、雀右衛門で見事に演じられ、観劇の皆さんが堪能されていました。
ご参加の方は、ご家族・ご夫妻・ご親戚の方などでご一緒にご覧になられ、
また、席も6列・7列・8列の舞台正面から花道の右側側という素晴らしい席がとれ、皆様歌舞伎の醍醐味をご堪能されたことと思います。
第十回 歌舞伎同好会(2018年9月22日)
9月22日(土)15名のご参加を得て歌舞伎座での歌舞伎観劇して来ました。
演目は3幕ありましたが、
1. 吉右衛門による「俊寛」は、鬼界ヶ島に流罪となった俊寛の孤独と悲哀を描き出す近松門左衛門の名作です。
観劇の皆さんの多くが涙汲む場面が見られる熱演でした。
2. 玉三郎と和太鼓「鼓動」の共演で、能楽を題材にした新たな舞台です。
鼓動は、1年の内3分の1は海外で、国内で3分の1を演奏している活動をしています。和太鼓の大小を織り交ぜ玉三郎との幽玄の世界が醸し出されて、ご参加の皆様から大評価でした。
(文責 花沢)
第九回歌舞伎同好会(2017年12月17日)
12月17日(日)第九回歌舞伎観劇を19名のご参加を頂いて、歌舞伎座で観てきました。演目は2題。
1.「らくだ」
出演者:中車、愛之助 他
酒で豹変、立場が逆転する笑いあふれる上方世話物。
中車、愛之助とのユニークな世話狂言を観て、笑い転げました。
2.「蘭平物狂」
出演者:松緑、愛之助 他
海女と在原行平の恋物語に皇位継承を絡めた作品。
圧巻は、松緑の迫力満点の大立廻りでした。
これ程の立ち廻りは、他の作品には無い絢爛豪華大立廻りで、観客を魅了させました。
ご夫妻でご一緒にご覧になられるなど、皆様、歌舞伎の醍醐味をご堪能されたことと思います。
(文責 花沢)
第八回歌舞伎同好会(2017年7月9日)
7月9日(土)第七回歌舞観劇を10名のご参加を頂いて国立劇場で観てきました。
今回は、国立劇場が歌舞伎の魅力をより知って貰う施策として、学生から大人までを対象とした「歌舞伎鑑賞教室」での歌舞伎観劇です。
1. 先ず「歌舞伎のみかた」を坂東亀蔵が説明してくれました。
1) 舞台装置で舞台が下から上へ上下する仕組みを見せての説明。
2) 実際は観られない御簾󠄀のなかを開けて、太鼓、三味線、浄瑠璃等の弾き手・語り手を見せての説明。
日頃の舞台では良く解らない処を、よく説明して頂き、改めて参加してよかったと思います。
2. 演目:鬼一法眼三略巻の四段目「一条大蔵譚」
平治の乱で源義朝が平清盛らに敗れて以来、平家の一門が絶大な権力を握っている状況の中、源氏の流れを汲む一条大蔵卿、
牛若の母・常盤午前(義朝死後、清盛の側室となる)共、遊興の日々を送っている行動の裏には隠された本心があった。
この葛藤の中、源氏である吉岡鬼次郎とお京の夫婦が大蔵卿、常盤午前に近つき、本意を確かめようとします。そしてその遊興は、源氏が挙兵するまで気付かれぬ為の振舞ということが判明。その際に平家方に感づかれましたが、大蔵卿・常盤午前の動きは清盛に伝わることなく落着するという筋書きです。
演目は、歌舞伎の中でも有名で、かつ解りやすく評価の高い作品です。
役者は、尾上菊之助、中村梅枝、尾上菊一郎、尾上右近、坂東彦三郎等これからの歌舞伎を背負っていく役者で、見応えがありました。
ご参加の皆様、歌舞伎の醍醐味を堪能されたことと思います。
(文責 花沢)
第七回歌舞伎同好会(2016年12月10日)
12月10日(土)第七回歌舞観劇を30名のご参加を頂いて歌舞伎座で観てきました。
演目は2題。
1.「吹雪峠」
荒れ狂う吹雪の中、駆け落ちして山小屋に辿り着いた助蔵とおえん。そこへおえんの夫、直吉が現れ3人の愛憎劇が始まります。
心に潜む感情を剥き出しにするドラマです。
中車、松也、七之助が迫力のある演技で見事でした。
2.「寺子屋」
寺子屋は、歌舞伎の時代物の中でも屈指の名作です。
武部源蔵は妻戸浪と共に寺子屋を営みながら、菅宰相の子・菅秀才を匿っています。そこに追手が迫って来て、源蔵が窮地を切り抜けます。別けても勘九郎の演技は亡き父親に似てきて凄い演技力を感じました。
ご夫妻で、又ご母堂様とご一緒に3人でご覧になられるなど、皆様、歌舞伎の醍醐味をご家族で堪能されたことと思います。
閉幕後、一部の方とカレッタ汐留の46階にある「響」で、会食をしながら歌舞伎談義で盛り上がりました。ここで見る夜景はなかなか良かったです。
年の瀬も間近となって来ました。皆様良いお年をお向え下さい。
(文責 花沢)
第6回歌舞伎同好会(2016年2月7日)
2月7日(日)に歌舞伎座にて第6回歌舞伎観劇を開催しました。
総勢30名様のご参加を頂き楽しんできました。
演目は通し狂言「新書太閤記」です。 吉川英治原作
役者は、羽柴秀吉役に菊五郎、織田信長役に梅玉、明智光秀役に吉右衛門と歌舞伎の重鎮が揃っての演技でした。
吉川英治原作であり、ご参加の皆様ご存じの筋書きでもあり、解りやすい演目でした。
座席も、花道に近い2列から6列めで、臨場感ある演技に歌舞伎を堪能されたことと思います。
(文責 花沢)
第5回歌舞伎同好会(2015年5月24日)
5月24日(日)第五回歌舞伎観劇を明治座で観てきました。
舞台の9列から11列、かつ花道の直ぐ内側で演技が身近で見られる極めて良い座席が取れました。
目の前での役者の汗がしたたり落ちる迫力のある演技に「大変良かった。家族も大満足でした」と喜んでおられました。
演目は、2題
1.「あんまと泥棒」 したたかなあんま「秀の市」と泥棒「権太郎」との珍しい二人芝居。
泥棒権太郎に市川猿之助、あんま秀の市に市川中車。
才知、活気に溢れる猿之助と口跡が抜群の中車との丁々発止の会話に引き込まれていきました。
2.通し狂言「鯉つかみ」 主人公が鯉の精と闘う鯉退治物語
主役片岡愛之助が六変化で観客を魅了させると共に、圧巻は終盤。鯉退治の為、池(本水)の中でしぶきを上げて闘い、その水しぶ
きが舞台最前列から6列位まで飛んでくる。観客が事前に配られたビニールで、濡れるのを防ぐために頭に置き嬌声を上げながら
の、役者と観客が一体となった歌舞伎は小生初めて観ました。歌舞伎俳優も愛之助の他、市川男女蔵、市川弘太郎、市川欣也他。
片岡愛之助が益々演技力をつけて、観客を魅了していました。
皆様、歌舞伎の醍醐味を堪能されたことと思います。
(文責 花沢)
第4回歌舞伎同好会(2014年12月)
33名のご参加を頂きまして、第四回歌舞伎観劇を歌舞伎座で観てきました。
舞台の最前列(1列から6列)かつ花道側と最も良い座席が取れました。
目の前での役者の演技に「迫力あり大変良かった。家族も大満足でした」と喜んでおられました。
演目は、1.「源平布引きの滝」 木曽義賢の壮絶な人生
2.「幻 武蔵」 宮本武蔵と小刑部明神が対峙する幽玄無限の世界
3.「二人椀久」 松山太夫と碗屋久兵衛の恋模様 3題。
歌舞伎俳優も、愛之助、亀三郎、獅童、松也、玉三郎、海老蔵他豪華キャストで、片岡愛之助演じる「源平布引きの滝」では、義賢の「戸板倒し」「仏倒れ」は圧巻でした。また「二人椀久」での玉三郎の松山も流石の演技でした。
皆様、歌舞伎の醍醐味を堪能されたことと思います。
年の瀬も間近となって参りました。良いお年をお迎え下さい。
(文責 花沢)
第3回歌舞伎同好会(2014年5月24日)
5月24日(土)に、第三回明治座 五月花形歌舞伎「伊達の十役」を観劇してきました。
江戸時代に実際に起きた仙台藩伊達家の御家騒動を題材にしたもので、伊達騒動の主要人物十役を一人で早替わりにて演じるという趣向を凝らしたものです。主役は女役も得意な市川染五郎で、今迄観た歌舞伎観劇にはない、十人の早替わりで魅せ、スピード感溢れる展開で場内は驚きと拍手喝采でした。
場所も正面4列・5列の花道側にて席が取れまして、ご家族ご一緒に皆様歌舞伎を堪能されました。
次回は、11月か12月に歌舞伎座にて観劇を計画していますので、要ご期待下さい。
(文責 花沢)
第2回歌舞伎同好会(2014年1月26日)
1月26日(日)
明けましておめでとうございます。
国立劇場にて午年の新年にちなんだ「三千両初春駒曳」を鑑賞。
観賞の前にイヤホンガイドの塚田様から歌舞伎の生い立ちや本日の演目の内容についてレクチャーして頂きました。
演目の中では伝統ある「釣り天井」の仕掛けや「馬切」、また現代風にアレンジした見せ場があり、大変解りやすく楽しい歌舞伎でした。
終演後懇親会を開催、皆様との楽しい一時も加わり「大変良かった」とのご評価を頂きました。
今年は皆様にとりまして、「駆け抜ける馬のように爽快な1年」になりますように。
(文責 花沢)
第1回歌舞伎同好会(2013年12月8日)
12月8日(日)
41名の参加を頂いて、歌舞伎座で「仮名手本忠臣蔵」を観劇。
時代は、江戸時代ではなく南北朝に置き換えた義太夫狂言の三大名作の一つです。
歌舞伎俳優も、菊之助、海老蔵、幸四郎、玉三郎、染五郎他多士済々な演技を間近に観られ、ご家族の皆様と一緒に堪能してきました。
(文責 花沢)