2025年 まつだい棚田バンク 田植えイベント参加報告

6月7日、8日に新潟県十日町まつだい棚田バンクの田植えイベントが開催されました。

F1からは全部で12名(会員 松村、伊藤、阿紀、中島、野村、藤井、山口、会員家族 中島氏のご家族、小学生のお孫さんを含む5名)が参加しました。

棚田バンクへの団体としての登録は今年が初めてで、昨年は部会として稲刈りからのイベント参加でした。棚田バンクの理念は、棚田での米作り農業の伝承、棚田の美しい里山の自然の保持を目的としています。イベントなどの開催を通じ、地域の活性化につながる他地域からの関係人口を巻き込むことも素晴らしい企画だと思います。

我々F1の地域おこし部会の今後の活動としての可能性を考えて団体として登録しました。

昨年来のコメ不足騒ぎもあり、今年の田植え参加者は2日で260名とこれまで以上となりました。

 

1.   1日目:10時からまつだい農舞台の1階で受付、長靴の貸し出し、テント内で着替えをして、棚田バンクの現状について説明があった(作付面積が2024年より増えたこと。棚田での米作りが困難になり、バンクに農地を使ってもらいたいところが増えたこと。バンクへの登録者も大幅に増加)。全体スケジュールの説明、農家のプロの方達からガイダンスがあり、グループ別に担当棚田へ移動(1日目の参加者は170名、3グループに分かれて)。

受付風景
受付風景
米作りプロのガイダンス
米作りプロのガイダンス
1日目の参加者多いです
1日目の参加者多いです

2. 田植え作業:担当棚田で約1時間田植え作業、20名程度が一列に並び、紐のガイドに従い、苗を3-4束つまんで、自分の担当範囲(2-4ケ所で大したことはありません)に泥の中深さ2センチ程度に埋めるよう指示されたが、埋めた後に次の位置に前進するのに一苦労で、中には長靴が抜けずに泥だらけになった人も(つま先で入って、かかとから抜くと教えられましたけど、なかなか思うようにいかず)。1時間弱の田植え終わってみれば何やら楽しかったです。

一列に並んで田植え 3-4束を一か所に植えます
一列に並んで田植え 3-4束を一か所に植えます
長靴脱げた伊藤さん                    着ていたものは泥だらけ
長靴脱げた伊藤さん                    着ていたものは泥だらけ
次の一歩へ足がなかなか抜けない
次の一歩へ足がなかなか抜けない

3. ランチタイム:食堂の方が調理した生姜焼き丼。お米がおいしい。妻有豚の生姜焼き

並んでいただきます
並んでいただきます
生姜焼き丼
生姜焼き丼
ランチの後 全員集合
ランチの後 全員集合

4. ランチタイムの後は、妻有女子サッカーチーム指導のダンス。(なんとこの選手たちは全国から移住して、サッカーだけでなく農作業にもたずさわってくれてます。これぞまさしく地域活性化に役立ってます)。

 

5. 午後は、田植えか里山の生物観察会:自然観察のプロの方の説明で、田んぼや畔に住む生物の説明を受け、網で捕獲して、触ってみたり、どんな様子なのか説明を受けて子供たちは特に興味深々。。棚田に住む生物は多様ですが、近年は様子が変わってきたと言われています。

先生の事前説明(子供中心)
先生の事前説明(子供中心)
とったカエルを籠に入れる
とったカエルを籠に入れる
ゴールの水たまりで、網ですくう子供たちは楽しそう
ゴールの水たまりで、網ですくう子供たちは楽しそう

捕まえたモリアオガエルを背中に乗せて(女子サッカー選手)
捕まえたモリアオガエルを背中に乗せて(女子サッカー選手)
私たちはもっぱら見学(参加者多い)
私たちはもっぱら見学(参加者多い)

6. 日帰り温泉へ:農舞台から車で10分ほど坂道を上がったところにある雲海で田植え作業の汗を流した(ここは露天風呂から、早朝運が良ければ雲海が見える)。

   

7. 交流会:農舞台の1階にベンチとテーブルがセットされ、里山食堂で用意された料理がサービスされて、参加者がビールを飲みながら田植え作業の感想を話し合ったりしました。お楽しみは子供向けでしたが、中島さんのお孫さんが大当たり、喜んでいました。

F1メンバーで乾杯
F1メンバーで乾杯
子供たちのクジ引き
子供たちのクジ引き
クジに当たった子供たち
クジに当たった子供たち

8. 宿泊:棚田バンクお勧めの宿泊は三省ハウスでしたが、生憎その日は日大芸術学部の学生さんたちが宿泊のため、棚田バンクからの参加者は人数制限があり、阿紀さん、野村さん、山口さん、中島さんご一家は棚田ハウスに宿泊となりました。

 

9. 1から8が全体のプログラムで、2日目も1から6までは同じです。藤井は2日目も田植え作業だけ参加しましたが、2日目のせいか1日目よりは楽に作業ができました。

 

10. 参加者からの感想

10-1

今日は田植え体験だけでなくて、松村さん、藤井さん、阿紀さん、山口さん、中島さんご家族初め皆さんの日頃見れない姿を拝見出来てとても思い出深い一日でした。

とりわけ藤井さんのサングラスと大きなトンボのついた帽子は何時もの着物姿から劇的に変わって印象変わりました。

田植えは大変体力いりました。こけないようにバランス取りながら前に進むのも力いりますし、最後は長靴が泥に埋まって脱げてしまい靴下での作業になりましたが農作業の大変さの一部を少しだけ体験出来ました。写真が楽しみです。早く帰らせて貰い申し訳有りません。大変楽しい上越の3日間でした。

無事に一人の脱落者も無くて?作業終了して貴重な体験をさせて貰いました。松村様も暑い中棚田の上の畦道で応援して頂きありがとうございました( ご自身田んぼに入らなくて正解でした。大変でした)。実は私は2枚目の棚田で多分一番粘土質の深い所に当たって途中脚が埋まってしまい、長靴が沼に残されて係りの方に助けて貰い、結局靴下のまま作業したので、戻って洗濯しても靴下とズボンの泥は取れずまだ漂白剤の中におります。又足腰が結構痛いです。(伊藤)

 

10-2

天候にも恵まれ、特に事故もなく、皆様と楽しく過ごさせていただきました。松村様から30年前の農舞台の建物デザインのお話、野村様からディレクトフォース時代からの十日町の皆様とのお付き合いのお話をお聴きできたのは、通常の会合ではお聴きできないお話で、有難うございました。秋は池田農場と棚田バンクの稲刈りかあり、日程も重ならないようです。楽しみにしています(阿紀)。

 

10-3

棚田の田植え見学 大変お世話になりました 有難うございました。 棚田を再生しようとする動きが これほど広がるとは 思っていませんでした F-1 の旗印の一つとして 長続きできればと思いました(松村)

 

10-4

なかなか機会がなく、田植えは今回が初体験。個人的に新潟の農家さんを応援、地域おこしの成功事例を見たかったこともあり、家内と次男家族を誘い、総勢6名で参加させていただきました。小学1年&3年の孫娘にも、貴重な経験になるのでは、と。

お米は、その漢字どおり、八十八工程もあり、大変手間がかかると聞いてはいましたが、田植えにここまで悪戦苦闘するとは思いませんでした。とにかく足が抜けないのです。お借りした長靴がちょっと大きめだったこともあり、私も危うく脱げそうに……(コツは踵を上げ足を抜き、つま先から足を入れるとのことですが、これがなかなか難しい)。

小学3年の長女は一緒に田植えを頑張り、その後の生き物観察が一番楽しかったと。良い思い出となりました。秋に収穫されたお米が届くのが、今から楽しみです。(中島浩二)

 

10-5

棚田バンクのイベントにあれだけ多くの参加者がいてまた増えていると聞いて驚きました

田植えの作業の大変さを実感でき、また棚田ではなかなか機械も入れられず、労力をかけて開拓し維持してきたんだと歴史を感ずる一方で棚田を守ることの難しさも感じました。

子供達に向けた自然観察の企画も非常に良かった。先生も重要ですが。(山口)

 

10-6

6月7日~8日、まつだい棚田バンクにて、午後から田植えイベントに参加した。「田植え」は何年振りか?もうすっかり忘れていた。

上越新幹線で越後湯沢近辺の残雪景色を観ながら、ほくほく線に乗り換え、「まつだい駅」着。「農舞台」と称した会場へ徒歩約2分。会場には、ほとんど人が居ない。

午前中に田植え参加の人達の田植え姿が遠くに見えた。

昼前、田植え終了した人達が「農舞台」へ帰ってきた。F1のメンバーの人達とも会い、「田植え」の「苦労話」を聞く。皆さん、長靴を越え膝上までズボンが泥汚れだが楽しそうでした。

昼食後、私は「膝小僧」まである長靴をはいて、さあ「出陣」。

徒歩で棚田の中腹にある田んぼにて「田植え」開始。まさに棚田で「10m~15m四方」程度の田んぼに苗をもらい、数本に分けて手植え。思ったより田んぼは「泥沼」。

苗を植えた後、前に進もうとしても長靴はいた足が言うこと聞かない。「かかと」を上げて足を上げるよう指導されたが、うまくいかない。掴む支えも無く、「どたーん」と倒れそうになる。

そんな中、何とか皆さんに迷惑かけながら、3面の田んぼを終了。

大昔の田植えは、これほど「泥沼」ではなかった筈と思いながら休憩。残り、数面で終了の声で、ようやく少し要領を得てすべて完了。ズボンは長靴を越えた所まで泥でいっぱい。

午前終了の皆さんと一緒で、やはり!!と思いながら爽やかな気持ち。

その後、汗流しのため有名な旅館「雲海」にて入浴。以前宿泊した折、早朝、見事な「雲海」観賞したことを思い出した。

農舞台へ戻り、参加者全員で交流会。地元の酒、野菜、から揚げなど気持ちのこもった美味しい料理と会話で疲れは吹っ飛んだ。

交流会終了後、宿泊先「松代棚田ハウス」へ。廃校利用の建物。想像越えた立派なホテルだ。

部屋は2段ベッド2個。学生時代の寮を思い出した。

幹事・世話役の阿紀さん、山口さんと色々語り合う時間たっぷりでした。

朝食は、棚田米に、野菜中心の総菜など美味しくいただいた。

秋の「稲刈り」が待ち遠しい。「コメ騒動の中」、今回の「田植え」は、高齢を迎えた現在、大変貴重な経験でした。藤井さん、幹事の阿紀さん、参加の皆さん、ありがとうございます。(野村)

 

10-7

昨年まつだい棚田バンクの説明を伺ったときは、今日のようなコメ騒動が起きるとは思ってもいなかった。昨年は稲刈イベントからのスタートで、田植えがどんなものか知らずにイベントに参加した。

会員の方がどのくらい参加されるか?心配したが、中島さんがお孫さんも連れて、3世代で参加して下さり、今後の参考になった。

昨年のイネ刈りの参加者に比べて、今年の田植えの参加者が倍くらいに増えたことが、棚田バンクへの関心が高まったのであれば、非常にいいことだと思った。問題は農作業をするスタッフが足りないのではないかと心配になる。委託された棚田は昨年に比べて1.5ヘクタール増加したとのこと。大地の芸術祭の1プロジェクトの棚田バンクなので、運営的には何とかなっているそうですが(2日目のランチ時間に竹中さんとの会話の中で感じたことです)。

私は松村さん、友人と雲海に前泊、十日町の関係者との交流会は皆さんの都合がつかず実現できなかったが、佐藤さんが急遽一緒に雲海に泊まってくださり、美味しいどぶろくを頂きました。今回は売り物の雲海にはお目にかかれず、温泉には3回入りました。

イベント1日目の朝からの田植え、午後は生き物観察会に参加。受付で伊藤さん、阿紀さん、山口さんと合流。松村さんは田んぼには入らず、畔で私たちを応援、、午後の生き物観察会にも参加して下さり、交流会も参加して下さった。十日町との関係は松村さんあってのことを再認識した。

F1の地域おこし部会として、十日町、三陸気仙沼、女川・石巻の関係人口の一部になることを目指しており、今年は棚田バンクのイベントにはできる限り参加したいし、三陸の女性達とも年に1回は何とか関係を維持しておきたいと思っています。7月19日の夏草刈りのプログラムには申込しました。(藤井)

 

 

 

【次回棚田バンク 夏のイベント】

日中は3つのグループ(草刈り、生き物観察、野菜収穫と調理体験)に分かれて、里山の夏を満喫。夜は超間近で打ち上げられる花火を見ながらBBQを楽しみましょう。

【概要】

日程:2025年7月19日(土)

受付場所:まつだい「農舞台」ピロティ(〒942-1526 新潟県十日町市松代3743-1)

プログラムごとに分かれて活動を行います。

※このイベントはまつだい棚田バンク会員の方以外もご参加いただけます。

※このイベントも含めた2泊3日のこどもだけのツアー「越後妻有の林間学校」も開催されます

【詳細スケジュール】※★は事前予約制

<7月19日(土)>

13:00~13:20:受付 

13:20~:ガイダンス・プログラム開始

16:30頃:終了

★16:45~18:15:温泉@ナステビュウ湯の山

★18:30~20:00 交流会

花火は19:30~

 

【プログラム内容】

①農作業チーム:イリヤ&エミリア・カバコフ「棚田」の作品がある田んぼで草刈りや江上げなどの夏の農作業を体験します。普段はなかなか見ることの出来ない農作業もご紹介します。

 

②生き物観察チーム:地元の生き物博士とともに、まつだい「農舞台」フィールドミュージアム内に住む生き物を観察します。観察後はスケッチをして、缶バッジを作ります。夏休みの自由研究にもおすすめです。

 

③畑チーム:畑で夏野菜を収穫した後は、採れたての野菜を使ったお料理を地元のお母さんたちと調理しましょう。定員:22名(先着順)

 

 

 

秋の稲刈りイベント

【棚田バンク稲刈りイベント予定】

10月4-5日の週末土日(まつだい農舞台)

 稲刈り作業、生き物観察会、交流会

 参加者募集は8月中旬から開始9月初旬締切(宿泊施設に制限があるため、早めの申し込みが必要)

 

【池田さんの農園稲刈り】

9月末の週末金・土曜日(妙高 西条農園)

稲刈り作業、交流会(妙高地元の方、池田様のお知り合いなど、昨年は30名ほどでした)

参加者募集は、池田様から9月初めにご連絡を頂きますが、ご希望の方は予め藤井までご連絡ください。

 上記2件とも、参加申し込みは、藤井まで(fujiisa@af.em-net.ne.jp)

 

 

 

11月には登録会員には棚田米が送られてきます

F1会員の希望者にお分けします(売買はできないので、ご寄附をお願いします)

 

 

【文責 藤井幸子】